アノアプリが追跡しているアプリ49,045本について、App Storeの評価件数(星評価の数)を集計しました。
評価件数の中央値は5件で、4本に3本近く(74.0%)は評価が100件未満でした。一方で評価が10万件を超えるアプリも508本あり、評価件数の分布は極端に偏っています。以下詳細です。
3割は評価ゼロ、4本に3本近くは100件未満
追跡中の49,045本について、評価件数の少ない側から累積で見た割合は次のとおりです。
- 評価0件:30.0%
- 10件未満:56.8%
- 100件未満:74.0%
- 1,000件未満:86.2%
中央値は5件、上位25%でも116件です。反対に評価が10,000件以上あるアプリは5.1%、100,000件以上は508本でした。
アノアプリの追跡対象はランキングや新着で目に付いたアプリが中心なので、App Store全体よりは評価が付きやすい側に偏っているはずですが、それでも74.0%は100件に届いていません。評価が1,000件以上あれば、それだけで上位13.8%に入ることになります。
有料アプリは評価がさらに付きにくい
有料アプリと無料アプリで分けました。
| 区分 | 評価件数の中央値 | 100件未満の割合 |
|---|---|---|
| 有料アプリ | 0件 | 95.1% |
| 無料アプリ | 61件 | 54.6% |
有料アプリは中央値が0件、つまり半数以上に評価が1件も付いていません。100件以上の評価がある有料アプリは全体の5%に満たない状況です。
評価件数の多い有料アプリの例では、Minecraftが106,009件で最多、次いでPlague Inc. -伝染病株式会社-の53,693件、ヒューマン・アナトミー・アトラス2027の44,169件、MuseDashの39,264件と続きます。無料アプリの最多はYouTubeの9,864,261件で、有料アプリの最多の約93倍です。
評価点は10件から99件のときが最も低い
評価が1件以上あるアプリ34,319本について、評価件数の区分ごとに評価点を集計しました。
| 評価件数 | 本数 | 評価点の中央値 | 4.5以上 | 5.0 | 3.0未満 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1〜9件 | 13,117 | 4.50 | 51.6% | 40.4% | 13.0% |
| 10〜99件 | 8,467 | 4.13 | 25.5% | 1.6% | 16.1% |
| 100〜999件 | 5,979 | 4.32 | 30.4% | 0.2% | 11.4% |
| 1,000〜9,999件 | 4,257 | 4.44 | 41.2% | 0.0% | 3.7% |
| 10,000件以上 | 2,499 | 4.51 | 53.3% | 0.0% | 0.2% |
評価点は10〜99件の区分で最も低く(中央値4.13)、そこから評価件数が増えるほど上がっていきます。
評価が1〜9件のアプリは4割が5.0ちょうどで、中央値も4.50と高く見えますが、これは少数の評価で満点になっているだけで、10件以上の区分では中央値が4.13まで下がります。5.0の割合は10〜99件で1.6%、100件以上ではほぼゼロになります。
評価が10,000件を超えるアプリは中央値4.51で、3.0未満はわずか0.2%です。評価が多く集まるアプリは評価点も高い傾向にありますが、これは評価点が高いから評価が集まるのか、長く使われるアプリに評価が蓄積するのかは、この集計からは区別できません。
筆者の推測ですが、少数の満点で支えられていた評価点が、件数が増えて不満の評価が混ざり始める段階(10〜99件では3.0未満が16.1%と全区分で最も多い)で最も下がり、その後は件数が増えるほど極端な評価が薄まり中央値が戻っていく、という流れだと考えています。
評価件数が多くても、同じ区分の中央値4.51を下回る例はあります。前節で挙げた有料アプリのうち、Plague Inc.は4.80、ヒューマン・アナトミー・アトラス2027は4.78、MuseDashは4.89なのに対し、評価件数が最も多いMinecraftは3.94でした。
ゲームは評価が付きやすく、ミュージックとユーティリティは付きにくい(本数1,000本以上の15ジャンル)
追跡本数が1,000本以上の15ジャンルについて、評価件数の中央値と有料アプリの割合を集計しました。
| ジャンル | 本数 | 評価件数の中央値 | 100件未満 | 有料アプリの割合 |
|---|---|---|---|---|
| ゲーム | 9,525 | 133件 | 47.5% | 27.6% |
| ファイナンス | 1,076 | 14件 | 64.3% | 37.4% |
| ビジネス | 1,482 | 8件 | 73.8% | 32.7% |
| ライフスタイル | 2,300 | 4.5件 | 76.4% | 42.3% |
| スポーツ | 1,319 | 4件 | 81.0% | 41.2% |
| エンターテインメント | 2,410 | 4件 | 78.5% | 48.0% |
| ヘルスケア/フィットネス | 1,960 | 4件 | 75.7% | 46.6% |
| メディカル | 1,041 | 4件 | 77.7% | 43.4% |
| 写真/ビデオ | 2,616 | 3件 | 78.0% | 55.7% |
| 仕事効率化 | 2,780 | 2件 | 81.7% | 55.6% |
| トラベル | 1,195 | 2件 | 78.3% | 47.8% |
| ミュージック | 3,534 | 2件 | 87.4% | 71.6% |
| ユーティリティ | 5,128 | 1件 | 87.0% | 64.3% |
| 教育 | 5,162 | 1件 | 84.6% | 63.5% |
| リファレンス | 1,723 | 1件 | 88.1% | 64.2% |
ゲームは中央値133件と他のジャンルより桁違いに評価が付いており、100件未満の割合も半数を切ります。ユーティリティ・教育・リファレンスは中央値1件で、9割近くが100件未満です。
有料アプリの割合と並べると、中央値が1〜2件の6ジャンルのうちミュージック・ユーティリティ・教育・リファレンスの4つは6割以上が有料で、仕事効率化は55.6%、トラベルは47.8%です。中央値133件のゲームは有料が27.6%です。
前節の「有料アプリは評価が付きにくい」傾向と方向は合っていますが、ビジネスやファイナンスのように有料が3〜4割でも中央値が10件前後のジャンルもあり、有料比率だけでは説明しきれません。ジャンル固有の要因(利用者の多さや、評価を求める画面の表示有無)はこの集計では分離できていません。
調査方法
アノアプリが追跡しているのは、App Storeのランキングや新着で見つけたアプリを中心に、独自の基準で収集したアプリです。App Store上のすべてのアプリを網羅しているわけではありません。
集計対象は2026年9月16日時点で追跡中の49,045本で、評価件数と評価点はApp Store(日本)の同日の値です。評価件数は星評価の件数で、レビュー本文の件数ではありません。評価点の集計は評価が1件以上あるアプリに限っています。割合は小数第1位で丸めているため、割合から逆算した本数と表の本数は数本から数十本ずれることがあります。
アノアプリが独自に収集したデータをもとにした分析記事です。
