App Storeの有料アプリはいくらが多いのか?追跡中23,548本の価格分布【2026年9月】

App Storeの有料アプリの価格帯を調査するため、2026年9月16日時点でアノアプリに登録されているアプリ49,045本を確認したところ、有料アプリは23,548本(48.0%)でした。

この23,548本の価格を集計したところ、中央値は500円で、150円・300円・500円・800円の4つの価格だけで全体の6割強を占めていました。以下詳細です。

目次

有料アプリの価格は150円・300円・500円・800円に集中

価格別に数えると、最も多いのは150円(21.1%)で、次いで300円(17.2%)、500円(14.8%)、800円(10.2%)の順でした。

価格別の割合:

価格 本数 割合
150円 4,976 21.1%
300円 4,058 17.2%
500円 3,489 14.8%
800円 2,392 10.2%
600円 1,782 7.6%
1,500円 1,144 4.9%
1,000円 720 3.1%

上位4つの価格で63.3%を占め、500円以下が60.6%、1,000円以下で83.2%に達します。1,500円以上のアプリは13.2%、3,000円以上は4.5%と少数です。

価格の種類は157通りありましたが、上記表の7つの価格で78.9%を占め、残りの150通りは合わせて21.1%です。App Storeの価格はAppleが定める価格表から選ぶ仕組みのため、この集中はデベロッパーの判断だけではなく価格表の刻みも反映しています。

それでも同じ価格表の中で150円・300円・500円・800円の4つに寄っている点は、デベロッパーによる選択の結果です。価格表は過去に改定されており、追跡データにはゲームの下位25%の160円や写真/ビデオの中央値400円のように160円・400円系の刻みと、150円・300円系の刻みが併存しています。どちらが改定前の価格を据え置いたものかは、価格の値だけからは判別できません。

150円のアプリの例としては、Plague Inc. -伝染病株式会社-(評価53,693件)や睡眠アプリ(評価9,227件)があり、800円では280blocker(評価28,825件)やゲーム発展国++(評価15,133件)が該当します。

1万円以上のアプリは172本

1万円以上の有料アプリは172本ありました。

1万円以上の価格帯には、プロドキュメントスキャナ(3万円・評価41件)のような業務向けのアプリと、睡眠用サウンドアプリのRelax Melodies P: Sleep Sounds(15,000円・評価700件)のような一般向けのアプリが混在しています。172本の用途別の内訳までは集計していません。

ミュージックとメディカルは価格が高く、ステッカーは安い

有料アプリが100本以上あるジャンルは24ありますが、ここでは有料本数の多いジャンルと、中央値が高い・低いジャンルを合わせて11ジャンルを抜粋しています。

ジャンル 有料本数 下位25% 中央値 上位25% 1,500円以上
ミュージック 2,531 500円 800円 1,500円 34.5%
メディカル 452 300円 600円 1,500円 28.3%
教育 3,280 300円 500円 800円 8.2%
ゲーム 2,630 160円 500円 800円 10.3%
仕事効率化 1,547 150円 500円 800円 11.6%
リファレンス 1,107 300円 500円 1,500円 25.7%
写真/ビデオ 1,458 150円 400円 600円 10.2%
ユーティリティ 3,297 150円 300円 600円 8.0%
エンターテインメント 1,158 150円 300円 600円 8.9%
ヘルスケア/フィットネス 913 150円 300円 600円 6.4%
ステッカー 290 150円 150円 300円 0.0%

上記表のとおり、ミュージックは中央値800円で他のジャンルより明らかに高く、1,500円以上のアプリが3本に1本あります。メディカルも中央値600円で、1,500円以上が28.3%と高価格帯の割合ではミュージックに次ぎます。

専門性や信頼性を問われる、医療従事者向けの専門アプリが含まれるジャンルということもあってか、一般向けのアプリとは価格の付け方が異なります。

ユーティリティやエンターテインメント、ヘルスケアは中央値300円で、中央の半分が150円から600円の範囲に入ります。ステッカーは中央値150円で、1,500円以上のアプリはありませんでした。

ゲームはサブジャンルで価格が3倍近く違う

ゲームは主ジャンルの中央値が500円ですが、サブジャンル別に見ると差があります。有料本数が80本以上のサブジャンルだけを載せています。

サブジャンル 有料本数 中央値 上位25%
カジノ 101 1,000円 1,500円
シミュレーション 281 800円 1,200円
ロールプレイング 227 800円 1,300円
ストラテジー 183 600円 1,000円
アドベンチャー 322 600円 800円
アクション 298 500円 800円
ボード 149 500円 800円
アーケード 273 300円 650円
パズル 317 300円 600円
ファミリー 146 300円 600円

カジノ(パチスロ・パチンコのシミュレーターが中心)は中央値1,000円、シミュレーションとロールプレイングは800円で、パズルやアーケードの300円と比べると2.7〜3.3倍の開きがあります。

筆者の推測ですが、カジノやシミュレーションは1本を長く遊ぶ前提の作りが多く、価格もそれに合わせて高めに設定されていると考えています。あとは筐体の開発も行っているメーカーが参入していることも関係ありそうです。

同じサブジャンルの中でも幅はあります。ロールプレイングのダンジョンメーカーは300円で中央値の800円を下回り、シミュレーションのゲーム発展国++は800円、Minecraftは1,300円です。

有料アプリの割合はジャンルで2割弱から8割まで差がある

追跡しているアプリのうち有料アプリが占める割合は48.0%ですが、この値はApp Store全体の有料比率ではありません。アノアプリは有料チャートと売上チャートも収集源にしているため、有料アプリが実際より多く含まれています。ここで見るのはジャンル間の差です。

有料アプリの割合が高いジャンル:

  • ステッカー:82.4%
  • ミュージック:71.6%
  • ユーティリティ:64.3%
  • リファレンス:64.2%
  • 教育:63.5%

有料アプリの割合が低いジャンル:

  • ゲーム:27.6%
  • ショッピング:21.2%
  • ニュース:19.2%

ゲームは追跡している本数が9,525本と最も多いジャンルですが、有料は27.6%と少なく、無料+アプリ内課金が主流です。一方でミュージックやユーティリティは買い切りの有料アプリが多数派で、価格帯も高めです。

最上位のステッカーは82.4%が有料ですが、290本と小さく単価も150円が中心の特殊なジャンルなので、有料アプリの市場として見るなら、追跡対象の中ではミュージック・ユーティリティ・教育・リファレンスが「有料が多数派」のジャンルです。

筆者の推測ですが、ゲームの有料比率が低いのは、無料で始めてアプリ内課金で収益を得るモデルが主流になっているためで、買い切りゲームは上記のカジノやロールプレイングのように長時間遊ぶ前提のものに限られてきているとみられます。

もし無料アプリの割合が多いジャンルに有料アプリを出すのであれば、他のアプリには強みや尖った特徴があるだけではなく、マーケティングスキルも求められそうです。ゲームに関しては特に「無料に慣れている層」が厚いので、そこを乗り越えられるかが勝負です。

調査方法

アノアプリが追跡しているのは、App Storeのランキングや新着で見つけたアプリを中心に、独自の基準で収集したアプリです。App Store上のすべてのアプリを網羅しているわけではありません。

集計対象は2026年9月16日時点で追跡中の49,045本で、価格は同日の観測値です。集計日にセール中のアプリはセール価格で数えています。ジャンルはApp Storeの主ジャンル、ゲームのサブジャンルはApp Storeのゲームサブカテゴリで分類しています。

アノアプリが独自に収集したデータをもとにした分析記事です。

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